2008/2/26

●【棺桶アルバム⑤】 SMOKING POPES / Born To Quit

> ROCK と XX, 音楽雑談 — サイトウD @ 12:53:20

思い出したときだけ頻繁に続くこのシリーズ。今回は、ちょいとマニアックですかね?
アメリカはシカゴ出身のパンク/パワー・ポップ・バンド、
SMOKING POPES (スモーキング・ポープス) の傑作 『BORN TO QUIT』

smoking-popes.jpg
◆SMOKING POPES / Born To Quit (1995年 : 廃盤)
※ 写真の撮り方はコチラのパクり

以前、weezer のファースト・アルバムをご紹介いたしましたが、時期的にもちょうどその頃。
weezer 大ヒットの影響で、「weezer ファン必聴!」 とか 「どこそこのweezer!」
みたいな宣伝文句を付けられたバンドが、雨後の筍のように続々と現れていました。
それに引っ掛かって、どうしようもない駄作をつかまされた事もあったけど(苦笑)。
しかしそんな青田刈りの状況は、
FOUNTAINS OF WAYNESUPERDRAGNADA SURF など、
素晴らしいバンド/アルバムに出会えるキッカケにもなっていました。
ただ、上記のバンドはいずれも 「パワー・ポップ」 という共通項があるだけで、
weezer を彷彿とさせるバンドでは、決して無かったのです。

そんな中、「あ! かなり weezer っぽい! っつーか、似て非なるものだけど同じくらい良い!」 と、
当時、相当に入れ込んだのが、このアルバム。
シングル 「Need You Around」 が MTV で “BUZZ CLIP” に選ばれており、
ヘヴィ・ローテーションされていたのが出会いでした。

この曲、とにかく、妙なんです。
8ビートのドラムから始まり、メロコア風にパワー・コードを掻き鳴らしたギターが乗るイントロ。
そしてヴォーカルが始まると・・・
声と歌唱法が、完璧にモリッシー風 (ex. THE SMITHS)。
さらにそのメロディー・ラインは、フランク・シナトラやニール・セダカみたいな、オールディーズ風。
しかもそれが、曲のリズムの半分のビートで唄われるため、とにかく、ノれない(笑)
その違和感が堪らなく心地良く、即、曲名をメモり、CD屋へ予約に走ったのでした。

日本盤のジャケットは、明らかにウィーザーをイメージした、ブサイクなメンバーが並ぶもの(笑)
そしていざアルバムを聴いてみると・・・。
全曲、ディストーション・ギターの激しいコード・ストロークに60’s風メロディーが乗る、
言ってみればウィーザーと同じ方法論による珠玉のパワー・ポップが満載。
しかも、片思いや失恋といった、切ないラヴ・ソングばかり!! (笑 : ←これ、かなり重要。)
決してウィーザーのフォロワーではないのですが、
「ウィーザー好き必聴」 というコピーを使うなら、
この SMOKING POPES が一番シックリくるような気がします。

その後、過去の音源も遡って聴いてみたりしました。
もともとはどちらかと言うと、ハード・コア系のストレートなパンク・バンドであった模様。
この 『Born To Quit』 の前のアルバムあたりから、メロコアの影響もあったのか、
メロディー重視の方向性を取った感じでした。間違ってたらゴメンなさい。
(注: バンドの正確なバイオグラフィを必死で追わないのは、僕の性格に起因するものです・笑)

なお、現在でも地道に活動を続けている様子。
●OFFICIALwww.smokingpopes.net/
●MySpacewww.myspace.com/smokingpopes
YouTube には、SXSW (サウス・バイ・サウス・ウェスト) に出演した際の映像もアップされていました。
最近もアルバムをリリースしているのかな? 今から調べてみます(笑)

ちなみに現在は廃盤のようですが、中古屋さんなどをマメに探せば、きっと見付かるはず。
そして、キャンシステムにご契約のお客様は、「スモーキング・ポープスの曲!」 と、
電話リクエストしてみてください。何とか必ず、ご対応いたします。

それにしても、棺桶に持っていきたいアルバムと言って思いつくもののほとんどが、
青春時代、主に十代の頃に聴いたアルバムになっちゃいますね。
哀しいかな、やっぱり人間、そういうものなんでしょうか・・・?

♪追記
Let Yourself以前も紹介しました、
Roger Joseph Manning Jr. のバック・メンバーとしてもお馴染みで、
木村カエラさんの名曲 「Magic Music」 の作者でもあるアーティスト、
LINUS OF HOLLYWOOD (ライナス・オブ・ハリウッド)
彼のセカンド・アルバム 『Let Yourself Be Happy』 では、
上記の 「Need You Around」 をボサ・ノヴァ・ヴァージョンで、
さらにボーナス・トラックでは、「Rubella」 を軽快なアコースティック・ポップでカヴァーしています。
分かっている人は、分かっている。

♪追記2
追記で書くなって話ですが、
その大好きなロジャー・ジョセフ・マニング・Jr. さんに、先日、インタビューをしてきました!
インタビューの掲載は、「Music Lounge」 にて。
裏話などは、こちらのブログにて後日発表いたします。

コメント (1) »

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    コメント by クリスチャンルブタン 日本 — 2013/7/21 @ 20:05:50

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