2007/5/31

ロックと邦題 ~ROCK ‘N’ JAPANESE TITLE~

> ROCK と XX — サイトウD @ 10:26:54

邦題ブーム!! 少々落ち着いた感もありますが、昨年から洋楽業界は空前の邦題ブーム。
愉快なものから言い得て妙なものまで、アルバム・タイトルや曲名に、実に多種多様な邦題が付けられております。各レコード会社さんが必死に頭をひねっている様子が目に浮かびますね(笑)
ダニエル・パウター(ニュー・エディション)(初回限定盤)空耳で大フィーヴァーを巻き起こしたオゾンの 「恋のマイアヒ」 にその予兆は見られましたが、確実に現在の邦題ブームの火付け役となったのはご存知、日本だけで70万枚のメガ・セールスを記録したダニエル・パウターの「バッド・デイ~ついてない日の応援歌」 でした。タイトルに日本語が付くと、それだけで楽曲への親近感が湧いてきますもんね。

しかし80年代までは、邦題が付く事は至って普通。直訳もありますが、中には完全に日本独自なものがあったり。原題よりもその邦題の方が一般的なんて事もよくあります。例えば・・・、クリームの 『カラフル・クリーム』、ピンク・フロイドの 『狂気』、スティーヴィー・ワンダーの 「可愛いアイシャ」、シンディ・ローパーの 「ハイスクールはダンステリア」 (現在は原題カナ表記へ変更)、カルチャー・クラブの 「君は完璧さ」 等々、パッと思い付いたのはこんな感じでしたが、もっと奇抜なものもたくさんありました。

ですが、僕のような90年代青春組にとって邦題と言えば、何を差し置いても彼らしかいません!
PANTERA です。数年前、凶弾に倒れた名ギタリスト、ダイムバック・ダレルが在籍したメタル史上に名を残す最強バンドでした。メジャー1st こそ 『カウボーイズ・フロム・ヘル』 でしたが、代表作の名盤 2ndに付けられた邦題、『俗悪』。・・・・・・ 恐い。大体、人が思い切りグーでぶん殴られてるジャケットのアートワークがおっかない。この邦題が評判を呼んで以降、ジャケットのイメージから生まれる漢字二文字の邦題が恒例となり、パンテラの新譜が出る際はまずタイトルが注目されるという事態にまでなりました。その次作は、頭にネジがブチ込まれている恐怖ジャケで、その名も 『悩殺』 (笑) 全メタル・ファン、爆笑で熱狂。さらにその次、コブラが睨みをきかす恐ジャケのタイトルは 『鎌首』。そのまんま(笑) でも、邦題だけで確実に強そう。「カマクビー!」 と絶叫するラジオCMも印象的でした。続く 5th、男性が炎の中にトランクス一枚で飛び込む驚愕爆笑ジャケのタイトルは、『激鉄』。 ・・・もう、堪忍してください。
他にもライヴ盤は 『狂獣』、ベスト盤に至っては 『最強』 と、当時のレーベル:イーストウエストさん、もはや敵なしの境地でした。拍手!

そして現在。ヘヴィ・メタル・シーンにその遺志を継ぐ、否、それを凌駕する名邦題が付けられているバンドが存在します。
コルピと古の黒き賢者(初回限定盤)(DVD付)それは KORPIKLAANI (コルピクラーニ) というフィンランドのグループで、「ヴァイキング・メタル」 と呼ばれるトラッドとメタルを融合させた興味深いサウンドを聴かせてくれます。1st 『翔び出せ!コルピクラーニ』、2nd 『荒野のコルピクラーニ』 ときて 3rd、その名も 『世にもコルピな物語』。曲のタイトルもぶっ飛んでいます。「酒場で格闘ドンジャラホイ」、 「狩り」 こそ漢の宿命」、 「萌えろ、春の舞」、 「森の木陰でクールビズ」 等々、その他全て抱腹絶倒な名題の連打。さらに音の方もめちゃんこイカしてるんですから、文句なしの大ホームランです。
そして6月には、待望のニュー・アルバムがリリース! 気になるタイトルは 『コルピと古の黒き賢者』(初回限定盤:HWCY-9002 通常盤:HWCY-1261)。うわあ! ハリー・ポ(略)!  実は日本国内のレーベルが変わった今作。若干の心配があったのですが、曲のタイトルを見ると、う~ん、マンダム。若干マジメになりつつも、そのバトンはシッカリと受け継がれているようです。ビバ!
「朝から飲もうぜ」、 「森と大地と狼さん」、 「村が火事!」 ・・・。
ジャケ買いならぬ、思わずタイトル買いしてしまいそう。

『コルピと古の黒き賢者(初回限定盤)(DVD付)』 アルバム発売は 6/6 。
キャンシステムのヘヴィ・メタルchでは、このアルバムの楽曲を7月よりオンエアする予定DEATH!

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