2007/6/27

【必見】 & records showcase tour 【激ヤバ】

> LIVE — サイトウD @ 12:50:37

Lymbyc Systym
★ Lymbyc Systym (撮影:筆者)

皆さん、ライヴに足を運んでいますか? 僕は頻繁に行ってます! CDや、当然、有線放送で音楽を聴くのも良いのですが(笑) 生のパフォーマンスには、そこでしか体験できない別の魅力がありますよね。
さて、話は変わり。音楽消費大国の日本には、洋楽のインディーズ作品をリリースするレーベルさんが多数存在します。そんな数ある中で僕がプッシュしているレーベルのひとつが、「& records」。キャンシステムのロック/ポップスでも、ここの楽曲を色々とオンエア中です。
そして昨日、6月26日。 & records 所属 (US本国では Mush Records ) のアーティスト3組が出演するショーケース・ツアー 「Mush Records/& records showcase tour in Japan 2007」 が開始し、その公演初日、渋谷O-NEST 公演を観に行ってきました。

まずは、日本人の大所帯ポスト・ロック・バンド 「4 bonjour’s parties」。美しくも和やかで、ホンワカとしたパフォーマンスが、会場をあたためます。様々な楽器を用いた多層的で浮遊感のあるサウンドは、カワイイもの好きなオリーヴ少女 (←古い) にもオススメ。続いて、中国系アメリカ人シンガー・ソングライター、Alexander Chen の一人ユニット、BOY IN STATIC。サポート・メンバー2人を連れての今回。轟音のフィードバック・ギター&ベースと、打ち込みではない手打ちの電子ドラム&生スネア、そしてラップ・トップという個性的なスタイルが印象的。チェンくんの優しい笑顔は、シューゲイザー、ポスト・ロック・ファンはもちろん、韓流ファンにもオススメ(笑)

しかし、今回の一番の目玉は、最後に登場の、マイケル&ジャレドのアメリカ人兄弟インスト・ユニット、LYMBYC SYSTYM (リンビック・システム)。これが、本当に本当に凄かった! もちろん前2組も良かったのですが、コイツら2人が、ケタ違いにヤバすぎたのだ!!!
ヒョロヒョロな弟、ジャレドの奏でるフェンダー・ローズ風のアナログ・シンセは、激しく歪み、美メロも伴って、脳をとろかすようなトリップ感を誘発させます。カラテカ矢部を思い起こさせるルックスとは対照的(笑) そして圧巻で極めつけは、マイケル兄貴が繰り出す手数王ばりのドラム! 2人のサウンドが重なって生み出される迫力は圧倒的で、しかも踊れる。さらに、兄貴がドラムの合間で演奏するラップ・トップの打ち込みとヴィブラフォンも効果的。この、演奏にグイグイと引き込まれていく感覚は、久しく感じていなかったな。いやはや、素晴らしいものを観ました。
エレクトロニカ・ファン、ポスト・ロック・ファン、いや、全USインディー・ファンなら、観ないと損をします。THE ALBUM LEAF ファンなら特に! 断言しておきます。

そう、ツアーはまだ始まったばかり! まだ間に合います。しかも次の日曜(ツアー最終日)には、再度東京に戻ってきます! 行こうか迷っていたアナタ、知らなかったアナタ、暇な人 etc.・・・。向こう三軒両隣を誘って、ぜひ観て下さい。以下、今後の日程。

【Mush Records/& records showcase tour in Japan 2007】
● 6/27(wed) at 名古屋CLUB UP SET

BAND:Lymbyc Systym (from USA) / Boy In Static (from USA) / 4 bonjour’s parties
Open19:00 / start19:30
adv.3000 / door.3500 (D別)

● 6/28(thu) at 京都METRO
BAND:Lymbyc Systym (from USA) / Boy In Static (from USA) / 4 bonjour’s parties
【ゲスト】 Yasushi Yoshida
Open18:00 / start18:30
adv.3000 / door.3500 (D別)

● 6/29(fri) at 鰻谷SUNSUI
BAND:Lymbyc Systym (from USA) / Boy In Static (from USA) / 4 bonjour’s parties / jew’s ear / Vampillia strings quartet
DJ:Takuya Nakatani (cyo) / Daisuke Kakimoto / Dr.macher / HARA / TOSSY
Open / Start 21:00 ALL NIGHT
adv.3000 / door.3500 (D別)

● 7/1(sun) at 渋谷O-Nest
BAND (5F live floor):Lymbyc Systym (from USA) / Boy In Static (from USA) / 4 bonjour’s parties/ aus
BAND (6F bar florr):SU: / The Retail Sectors / unico (from sgt./旅団) / heprcam
Open17:00 / start17:30
adv.3000 / door.3500 (D別)

そしてこの & records には、僕の大好きなHER SPACE HOLIDAY というアーティストがいまして、現在、彼に関するビッグなニュース&リリース情報が届いているのです! 情報は解禁されているので、& records さんのブログを見て頂ければ分かりますけど(笑) 新譜に関しては現在、試聴用音源が届いていますが、オンエアはまだの状態。早くー! 放送用音源&資料が届き次第、この 「ロックと××」 でも詳細をお届けしますねー。

元々、そのご紹介を予定しつつ・・・、なところで昨日の最高のライヴがあったため、図らずもこのブログ、しばしの間 & records 特集と化しております(笑)
それではまた次回!

★ & records ⇒ http://www.andrecords.jp/
★ blog ⇒ http://andrecords.exblog.jp/

2007/6/22

十年ひと昔

> 番組インフォ — サイトウD @ 15:15:20

年齢を重ねるごとに月日の経過を早く感じると言いますが、今年で28歳を迎える僕。そろそろ時間が猛ダッシュで過ぎていくのを実感しています。だって、あの1997年がもう10年前なんて・・・!

97年と言えば、ロック激動の時代。RADIOHEAD が 『ok computer』 をリリースし、「ブリット・ポップ」 に終止符を打ちました。他には PRODIGY や CHEMICAL BROTHERS、 FATBOY SLIM など、当時は 「デジタル・ロック」 とか 「ビッグ・ビート」 と呼ばれたダンス・ミュージックの人気が拡大。他にもハウスのDAFT PUNK、 APHEX TWIN を始めとした WARP勢、GOLDIE、 RONI SIZE 等のドラムン・ベースまで、とにかくテクノ/ダンスが音楽シーンのメインに躍り出てきました。僕より若い方には信じられないかもしれませんが、そこから数年間 THE STROKESが登場するまで、メジャーではシンプルなギター・ロックが全然売れなかったんですよ! アメリカでも、オルタナティヴがチャートから姿を消しつつあったし・・・。

その97年7月に開催されたのが、そう、「FUJI ROCK FESTIVAL」。それは本当に衝撃でした。もう、「ふぇすって、なに?」 みたいな感じですもん。今になってみるとアーティストの少なさに驚きますが、当時では夢のようなメンツ。 いま見返すとロック系はほぼ US勢で、THE SEAHORSES 以外、UKロックは皆無。その代わりダンス系が多数。その時の勢力図が見て取れますね。しかし、それがまさか、台風直撃 & オーディエンスの無知 (装備や過ごし方など全般) により、2日目がキャンセルになってしまうとは・・・・・・。ま、それが良い教訓となり、今のフジロックならびにフェス・ブームへと繋がっている訳ですけどね。

そして、その時の僕。まだ山形在住のカッペ高校生だったので、フジなんか行けるはずもありません。日にちは曖昧ですが、フジロック当日だったか翌日だったか、とにかく夏休みに入ったばかりの僕は、上京していた姉のところへ山形から遊びに来ていました。「今ごろフジロックか・・・」 なんて考えながら渋谷タワレコの洋楽フロアを漁っていると、・・・・・・ん? あの外人さん、もしかして・・・・・・。やっぱり! 間違いない!

BECK が買い物してる!

見てる! BECK が 「R」 のコーナー見てる! TOKIO万歳! でも、なんで? 今はフジロックじゃないの? 何してんの? あああああー・・・・・・。ガクガク震え出し、心臓はバクバク。何故か客が少なかったその時のタワレコ。僕以外では女の子が一人気付いただけで、何の騒ぎも起きていません。僕は勇気を振り絞り、英検準2級の英語力で BECK に話しかけました。

「プ、プ、プ、プリーズ、シェイク・ユア・ハンド。 あ、あのー、シェーク・ハンド・プリーズ」

ああ、英検の役立たず。それにしても BECK ちっちゃい。ほっぺ真っ赤。BECK は、「OK」 だったか 「Yeah」 だったか、何と言ったのかは全く覚えていませんが、ニコっと笑って握手をしてくれました。
田舎者だし、インターネットなんて全然普及していなかった当時。フジロックの2日目がキャンセルされたのを知ったのは確か、翌月の音楽雑誌を読んだか、田舎だからこそ普及していたケーブルテレビの MTV を観ての事だったと思います。
そしてその翌年に僕も上京。東京・豊洲で行われた2回目のフジロックに参加し、 BECK のライヴを観ることになるのでした。

そんな訳で、7月。キャンシステムのロック/ポップス月例特集枠で、 「FUJI ROCK回顧録」 と題し、フジロック第一回目を特集してお届けします。放送は、7月中、毎週火曜と金曜のおよそ15:00から。壮絶な1日目に思いを馳せ、実現しなかった2日目を想像する。そんなプログラムです。もちろん 「POPULAR SPECIAL」 でもシッカリと 「FUJI ROCK FESTIVAL ‘07 特集」 をお送りする予定なので、同時にお楽しみください! それではまた次回~。

【CHANNEL INFORMATION】
キャンシステム番組案内サイト

● 「FUJI ROCK FESTIVAL 回顧録 ~1997年(第一回目)」
・ ロック/ポップス (CAN有線:A-12 / SPACE DiVA:226)
・ オンエア日時 : 毎週 火・金 15:00から

● 「FUJI ROCK FESTIVAL ‘07」 特集
・ POPULAR SPECIAL (CAN有線:A-21 / SPACE DiVA:210)
・ オンエア日程 : 7月16~23日 (Part 1) / 7月24日~31日 (Part 2)

2007/6/14

ロックと健康 (Rock ‘N’ Health)

> ROCK と XX — サイトウD @ 12:32:13

僕もロック人種とはいえ一応会社員ですから、年に一回、健康診断というものを受けます。
先日、その結果が届いたのですが・・・・・・
二・次・検・査♪
中性脂肪が、中性脂肪がスゴイことになりました! イヤッホウ!
でも、そこで僕は迷うのです。健康とはロックなのか? それとも不健康こそがロックなのか?

だって、自己破滅型こそがロックだろ!? みたいな。ミュージシャンを見てみても、腹が出ても気にしない人もいるじゃないですか? 例えば、元 PIXIES のフランク・ブラックとか、フランク・ブラックとか、フランク・ブラックとか・・・・・・。ん?
一方、フィジカル・コントロールがバッチリなミュージシャンは、ミック・ジャガー、イギー・ポップ、レッチリのアンソニー。そうそう、僕が大好きな HER SPACE HOLIDAY のマーク・ビアンキなんかもガリガリだし。

ん? ん? んんんーっ!? もう完全に、健康 & ノン脂肪を目指すしかないじゃないですか!
しかし僕は極度の運動音痴で、スポーツを日常に取り入れるなんて事は、体育が無くなって以降これまでに一度もありません。そんな僕が毎日楽しく継続的に、そしてお金をかけずに運動するにはどうすれば良いのかを、部の人間と昼食を食べながら考えました。

まず出た答え。ギターが弾けるので、「バンド活動」 をする。コレだ! 楽器を弾く方は分かると思いますが、実は、バンドの練習やライヴ演奏というのは、軽いジム並みの体力を使います。ただ、実際にやろうとすると、メンバーが必要だし、スタジオ代もバカにならない・・・(笑)
だとすれば、次。一人でスタジオに入り、一番肉体を酷使する楽器、ドラムを叩きまくる。でも、これではまだ、スタジオ代の問題が解決されていません。

そこで行き着いた結論は・・・・・・
「エア・ドラム」。
嗚呼! これなら、いつでもどこでもダイエット可能! きっと楽しく心地良い疲労感が身体を襲い、引き締まった肉体を与えてくれる事でしょう。目指せ、ヘンリー・ロリンズ!

しかし問題は、その選曲です。いったい何の曲でエア・ドラムをすれば良いのやら。
そして何と言っても・・・、寂しいです。一人はとっても寂しいです。悲しいです。
大体、そんな事を悩んでいるところで、すでに企画倒れになりそうな予感・・・。
とりあえず手始めに、「大盛り」 と 「お替り」 をやめることにします(笑)

2007/6/6

ロックとTシャツと私 (Rock ‘N’ T-Shirts)

> ROCK と XX — サイトウD @ 15:11:24

それにしても、かつてはメタラーの代名詞だったバンドTシャツがオシャレ・アイテムになったのは、一体いつからでしょうか? 嬉しいのですが、ちょっと違和感も。
バンドT とはオシャレ服である以前に、己のスピリッツや、または単純に自分の趣味嗜好の、外部へのアピールです。なのでデザインそれ自体よりも、どのアーティストをピックアップするかにこそ重要なポイントがあるはずです。例えばロック・フェスでは、着ているTシャツで 「あの人はあのバンドを観に来たんだな」 と一発で分かるのと同様、街中でも、「お、アイツは○○のファンだ」 と世間様に自分を知らしめる事こそが、バンドTシャツのレーゾンデートル (存在理由) なのであります。断言。

同時にバンドTは、自分のメンタリティまでも露呈します。一時期のBECKを思い出してみると・・・。彼は80年代のL.A.メタル・バンド 「POISON」 のTシャツを着ていましたが、推測するにファンである事はまず無いでしょう。当時、世間では最もダサいとされていた80年代メタル。それを着ることの根底にあるのは、批評精神、もしくはユーモアとアイロニーであります。ファンだという事ではなく、自分のイデオロギーを表現しているのです。(よくよく考えると、ここに現在のバンドT・ブームのキッカケがあったような…)

さて、突然自分の話になり恐縮ですが、僕がバンドTを購入する場合も当然、アーティスト選びを慎重に行います。以下ここからは、完全に個人的な趣味嗜好となります(笑)

● その1 : 「あえて通好み」 であること
街中でバンドTを着る場合。ヒジョ~にあざといのですが、「コイツわかってるな」 と周囲に思わせることが重要です。ですから、ヒットチャートを掻き回すメジャー・バンドではなく、あえて通好みなアーティストをチョイス。しかし、誰も知らないのもダメ。どインディーよりも、音楽マニアなら皆知っているクラスが最も好ましい。
UNDERGROUND RESISTANCE RON SEXSMITH
写真左:デトロイトのエレクトロ・レーベル、「UNDERGROUND RESISTANCE」。エレクトラグライドに着て行った際、屋台のお兄ちゃんから 「カッコいい」 と褒められました。
写真右:ミュージシャン内での支持が非常に高いカナダのシンガー・ソングライターで、僕の神様 RON SEXSMITH。来日公演の際、ライヴ会場で購入したもの。

● その2 : 「あえてメジャー級」 であること
逆に、マニアックなイベントなど、音楽通が集う場所に行く時を想定します。そんな所に飛び込む時は、あえてビッグ・アーティストのTシャツをセレクト。自分の好きなバンドならもちろんベストですが、セレクトによってはBECK的批評精神の表現も可能。ちなみに僕は現在、マイケル・ジャクソンとブリトニー・スピアーズの古着を物色中。どちらも大真面目に大好きです!
エレファントカシマシの日比谷野音公演オフィシャルT RADIOHEAD
そこまで言いながら、それっぽいのは現在未所有。路線は大分違いますが・・・(苦笑)
写真左:僕にとって世界一。エレファントカシマシの日比谷野音公演オフィシャルT。背面に 「野音」 の文字が。男!
写真右:確実に世界一のバンド、RADIOHEAD。 『Ok Computer』 の来日ツアー、仙台公演の会場で購入。たぶん女性物。ギタリストのジョニー・グリーンウッドを意識。

● その3 : 過去のアーティスト (~ ’70s)
かなり安全なセレクトです。音楽ファンなら誰もが知っていて、自分の趣味もアピール出来、しかもその意図が勘違いされない。音楽ファンの間ではどうしても、現在のミュージシャンに対しては好みの違いってあるのですが、評価の確立された昔の人たちって、もはや批評の対象外なので(笑)
THE DOORS(上)と、LED ZEPPELIN(下) 「KIND OF BLUE」
写真左:THE DOORS(上)と、LED ZEPPELIN(下)。学生の時にドアーズを着ていたら、アメリカ人の英語教師:ケイシー(元ヒッピー)から褒められました。これは15歳から着ている生涯の一張羅。
写真右:MARVIN GAYEの名盤、『What’s Going On』 がモチーフ。オフィシャルではなく、その名も 「KIND OF BLUE」 というジャズ系 Tシャツ・ブランドのもの。

以上のように、バンドTとは本来、敷居の高~い洋服であると僕は思っています。ですからファッションとしてバンドTを着ている方々には、是非ともその音楽の方にも興味を持って頂きたいですね。ロック市場拡大の為にも。
で、こんな感じでバンドTシャツをチョイスしている僕ですけども、上記の条件を満たした次は、最終的にプリントのデザインが購入と着用の決め手となるわけで(笑) なんだ、色々と難癖つけておきながら、結局デザイン重視じゃん! 完全に前言撤回!
それではまた自戒・・・ 否、また次回。