2007/6/6

ロックとTシャツと私 (Rock ‘N’ T-Shirts)

> ROCK と XX — サイトウD @ 15:11:24

それにしても、かつてはメタラーの代名詞だったバンドTシャツがオシャレ・アイテムになったのは、一体いつからでしょうか? 嬉しいのですが、ちょっと違和感も。
バンドT とはオシャレ服である以前に、己のスピリッツや、または単純に自分の趣味嗜好の、外部へのアピールです。なのでデザインそれ自体よりも、どのアーティストをピックアップするかにこそ重要なポイントがあるはずです。例えばロック・フェスでは、着ているTシャツで 「あの人はあのバンドを観に来たんだな」 と一発で分かるのと同様、街中でも、「お、アイツは○○のファンだ」 と世間様に自分を知らしめる事こそが、バンドTシャツのレーゾンデートル (存在理由) なのであります。断言。

同時にバンドTは、自分のメンタリティまでも露呈します。一時期のBECKを思い出してみると・・・。彼は80年代のL.A.メタル・バンド 「POISON」 のTシャツを着ていましたが、推測するにファンである事はまず無いでしょう。当時、世間では最もダサいとされていた80年代メタル。それを着ることの根底にあるのは、批評精神、もしくはユーモアとアイロニーであります。ファンだという事ではなく、自分のイデオロギーを表現しているのです。(よくよく考えると、ここに現在のバンドT・ブームのキッカケがあったような…)

さて、突然自分の話になり恐縮ですが、僕がバンドTを購入する場合も当然、アーティスト選びを慎重に行います。以下ここからは、完全に個人的な趣味嗜好となります(笑)

● その1 : 「あえて通好み」 であること
街中でバンドTを着る場合。ヒジョ~にあざといのですが、「コイツわかってるな」 と周囲に思わせることが重要です。ですから、ヒットチャートを掻き回すメジャー・バンドではなく、あえて通好みなアーティストをチョイス。しかし、誰も知らないのもダメ。どインディーよりも、音楽マニアなら皆知っているクラスが最も好ましい。
UNDERGROUND RESISTANCE RON SEXSMITH
写真左:デトロイトのエレクトロ・レーベル、「UNDERGROUND RESISTANCE」。エレクトラグライドに着て行った際、屋台のお兄ちゃんから 「カッコいい」 と褒められました。
写真右:ミュージシャン内での支持が非常に高いカナダのシンガー・ソングライターで、僕の神様 RON SEXSMITH。来日公演の際、ライヴ会場で購入したもの。

● その2 : 「あえてメジャー級」 であること
逆に、マニアックなイベントなど、音楽通が集う場所に行く時を想定します。そんな所に飛び込む時は、あえてビッグ・アーティストのTシャツをセレクト。自分の好きなバンドならもちろんベストですが、セレクトによってはBECK的批評精神の表現も可能。ちなみに僕は現在、マイケル・ジャクソンとブリトニー・スピアーズの古着を物色中。どちらも大真面目に大好きです!
エレファントカシマシの日比谷野音公演オフィシャルT RADIOHEAD
そこまで言いながら、それっぽいのは現在未所有。路線は大分違いますが・・・(苦笑)
写真左:僕にとって世界一。エレファントカシマシの日比谷野音公演オフィシャルT。背面に 「野音」 の文字が。男!
写真右:確実に世界一のバンド、RADIOHEAD。 『Ok Computer』 の来日ツアー、仙台公演の会場で購入。たぶん女性物。ギタリストのジョニー・グリーンウッドを意識。

● その3 : 過去のアーティスト (~ ’70s)
かなり安全なセレクトです。音楽ファンなら誰もが知っていて、自分の趣味もアピール出来、しかもその意図が勘違いされない。音楽ファンの間ではどうしても、現在のミュージシャンに対しては好みの違いってあるのですが、評価の確立された昔の人たちって、もはや批評の対象外なので(笑)
THE DOORS(上)と、LED ZEPPELIN(下) 「KIND OF BLUE」
写真左:THE DOORS(上)と、LED ZEPPELIN(下)。学生の時にドアーズを着ていたら、アメリカ人の英語教師:ケイシー(元ヒッピー)から褒められました。これは15歳から着ている生涯の一張羅。
写真右:MARVIN GAYEの名盤、『What’s Going On』 がモチーフ。オフィシャルではなく、その名も 「KIND OF BLUE」 というジャズ系 Tシャツ・ブランドのもの。

以上のように、バンドTとは本来、敷居の高~い洋服であると僕は思っています。ですからファッションとしてバンドTを着ている方々には、是非ともその音楽の方にも興味を持って頂きたいですね。ロック市場拡大の為にも。
で、こんな感じでバンドTシャツをチョイスしている僕ですけども、上記の条件を満たした次は、最終的にプリントのデザインが購入と着用の決め手となるわけで(笑) なんだ、色々と難癖つけておきながら、結局デザイン重視じゃん! 完全に前言撤回!
それではまた自戒・・・ 否、また次回。

コメント (2) »

  1. いつも楽しく拝見させていただいております。
    ブログの内容さすがロック担当!面白いです!
    是非毎日の更新を(笑)

    コメント by うにょ~ん — 2007/6/7 @ 12:13:39

  2. >うにょ~ん様

    嬉しいお言葉、ありがとうございます!
    ほめられて伸びるタイプです!!
    可能ならば毎日更新したいのですが・・・。

    出来るだけマメに投稿できるよう頑張りますので、
    これからもヨロシクお願い申し上げます。

    コメント by サイトウD — 2007/6/7 @ 14:55:49

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