邦題ブーム!! 少々落ち着いた感もありますが、昨年から洋楽業界は空前の邦題ブーム。
愉快なものから言い得て妙なものまで、アルバム・タイトルや曲名に、実に多種多様な邦題が付けられております。各レコード会社さんが必死に頭をひねっている様子が目に浮かびますね(笑)
空耳で大フィーヴァーを巻き起こしたオゾンの 「恋のマイアヒ」 にその予兆は見られましたが、確実に現在の邦題ブームの火付け役となったのはご存知、日本だけで70万枚のメガ・セールスを記録したダニエル・パウターの「バッド・デイ~ついてない日の応援歌」 でした。タイトルに日本語が付くと、それだけで楽曲への親近感が湧いてきますもんね。
しかし80年代までは、邦題が付く事は至って普通。直訳もありますが、中には完全に日本独自なものがあったり。原題よりもその邦題の方が一般的なんて事もよくあります。例えば・・・、クリームの 『カラフル・クリーム』、ピンク・フロイドの 『狂気』、スティーヴィー・ワンダーの 「可愛いアイシャ」、シンディ・ローパーの 「ハイスクールはダンステリア」 (現在は原題カナ表記へ変更)、カルチャー・クラブの 「君は完璧さ」 等々、パッと思い付いたのはこんな感じでしたが、もっと奇抜なものもたくさんありました。
ですが、僕のような90年代青春組にとって邦題と言えば、何を差し置いても彼らしかいません!
PANTERA です。数年前、凶弾に倒れた名ギタリスト、ダイムバック・ダレルが在籍したメタル史上に名を残す最強バンドでした。メジャー1st こそ 『カウボーイズ・フロム・ヘル』 でしたが、代表作の名盤 2ndに付けられた邦題、『俗悪』。・・・・・・ 恐い。大体、人が思い切りグーでぶん殴られてるジャケットのアートワークがおっかない。この邦題が評判を呼んで以降、ジャケットのイメージから生まれる漢字二文字の邦題が恒例となり、パンテラの新譜が出る際はまずタイトルが注目されるという事態にまでなりました。その次作は、頭にネジがブチ込まれている恐怖ジャケで、その名も 『悩殺』 (笑) 全メタル・ファン、爆笑で熱狂。さらにその次、コブラが睨みをきかす恐ジャケのタイトルは 『鎌首』。そのまんま(笑) でも、邦題だけで確実に強そう。「カマクビー!」 と絶叫するラジオCMも印象的でした。続く 5th、男性が炎の中にトランクス一枚で飛び込む驚愕爆笑ジャケのタイトルは、『激鉄』。 ・・・もう、堪忍してください。
他にもライヴ盤は 『狂獣』、ベスト盤に至っては 『最強』 と、当時のレーベル:イーストウエストさん、もはや敵なしの境地でした。拍手!
そして現在。ヘヴィ・メタル・シーンにその遺志を継ぐ、否、それを凌駕する名邦題が付けられているバンドが存在します。
それは KORPIKLAANI (コルピクラーニ) というフィンランドのグループで、「ヴァイキング・メタル」 と呼ばれるトラッドとメタルを融合させた興味深いサウンドを聴かせてくれます。1st 『翔び出せ!コルピクラーニ』、2nd 『荒野のコルピクラーニ』 ときて 3rd、その名も 『世にもコルピな物語』。曲のタイトルもぶっ飛んでいます。「酒場で格闘ドンジャラホイ」、 「狩り」 こそ漢の宿命」、 「萌えろ、春の舞」、 「森の木陰でクールビズ」 等々、その他全て抱腹絶倒な名題の連打。さらに音の方もめちゃんこイカしてるんですから、文句なしの大ホームランです。
そして6月には、待望のニュー・アルバムがリリース! 気になるタイトルは 『コルピと古の黒き賢者』(初回限定盤:HWCY-9002 通常盤:HWCY-1261)。うわあ! ハリー・ポ(略)! 実は日本国内のレーベルが変わった今作。若干の心配があったのですが、曲のタイトルを見ると、う~ん、マンダム。若干マジメになりつつも、そのバトンはシッカリと受け継がれているようです。ビバ!
「朝から飲もうぜ」、 「森と大地と狼さん」、 「村が火事!」 ・・・。
ジャケ買いならぬ、思わずタイトル買いしてしまいそう。
『コルピと古の黒き賢者(初回限定盤)(DVD付)』 アルバム発売は 6/6 。
キャンシステムのヘヴィ・メタルchでは、このアルバムの楽曲を7月よりオンエアする予定DEATH!
≪CHANNEL INFO.≫
◆ ヘヴィ・メタル
(CAN有線:関東G-13/北海道E-11/中国E-14 SPACE DiVA:209)
⇒キャンシステム番組案内サイト
社の部内ではすでに引かれ気味ですが、前回より続きまして、それぞれジャンルごとのロック・ファッションに最適な靴を考察してみます。
◆ UKロック全般 & ヒップホップ : 【 adidas 】
オアシス、ブラー、ジャミロクワイ等々、UK勢がこよなく愛する adidas 。フレッド・ペリーのポロを着てアディダスを履けば、それだけでUKロック全開です。サッカーが国民的なスポーツである英国のお国柄だけに、スポーツ系の人気は高いのでしょうか?
一方、ヒップホップでも愛用者は多数。キッカケは RUN DMCで、「ウルトラスター」 というモデルの紐を抜いて履き、ジャージを普段着として着たことが、当時のファッション的には相当な衝撃だったそう。シグネイチャーも続々誕生し、アディダスの顔とも言える存在となりました。さらにビースティ・ボーイズも 「キャンパス」 等のモデルを愛用。それらの相乗効果もあり、スポーツ・ブランドの中でファッション方面への展開が最も早かったのがアディダスでした。あ、KOЯNには 「a.d.i.d.a.s.」 という名曲がありますね。ラップ・メタル元祖のKOЯNも、当然 愛用者。
≪写真④≫
現在adidas未所有のため、会社で先輩の一足をパチリ! 名品 「スーパースター」 。
◆ 新世代ストリート系 : 【 NIKE ハイテク・スニーカー 】
現在、スニーカー市場では一番人気のNIKE。あまりにポピュラーで履いている人が多いためか、今まで 「この人!」 というのが見当たりませんでした。そこに登場したのが、昨年デビューを果たしたお転婆娘、リリー・アレンちゃん! ワンピのドレスに金のアクセ、そして足元はいつも 「AIR MAX」 という個性的スタイルがめちゃカワユス。ぜひPVなどでチェックを! 遂にはナイキのCMで曲が使用され、来日の際、シグネイチャー・モデルも披露してくれました。リリーちゃんの他には、クラクソンズなどニュー・レイヴ系バンドにナイキの愛用者が多い様子。なるほど、今や若者のストリート・ライフには欠かせないブランドになっているみたいですね。
そんな中、アメリカで最近、Dinosaur Jr. モデルの 「ダンク」 が発売されたとの情報が。何だか意外な組み合わせ・・・・・・。
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僕所有の初代エアマックス(復刻)。リリーたんが愛用するのは、「エアマックス’90」 です。
◆ その他・・・
その他、「このミュージシャンと言えばコレ!」 という代名詞的な靴をピックアップ。
● まず、ビリー・ジョエルと言えば 「TRETORN (トレトン) 」。トランペットを持って佇む姿でお馴染み、 『ニューヨーク52番街』 のジャケットで履いているスニーカーがコレ。最近、日本でもブランドが復刻しました。
⇒ http://www.tretorn.com/
● 続いて、故ジョン・レノンがビートルズの 『ABBEY ROAD』 のジャケットで履いているスニーカーと言えば、仏のブランド 「SPRINGCOURT (スプリングコート) 」。 シンプルで、おフランスらしいオシャレ感が現在セレクト・ショップで大人気です。
⇒ http://www.fen.co.jp/springcourt/
● 同じくフランスの 「repetto (レペット)」 は、ただ今大人気のブランド。女の子ならご存知? バレエ・シューズの老舗なのですが、愛用者にはセルジュ・ゲンズブールやジェーン・バーキンの名前も・・・って、ロックではないですね(笑)
⇒ http://c116re0f.securesites.net/repetto/
● そして、ビョーク。「エアマックス狩り」 が社会現象になった90年代、Reebok の 「ポンプフューリー」 というハイテク・モデルも爆発的にヒットしました。そのキッカケは、ビョークが履いていたからだと言われています。
⇒ http://www.rbk.com/jp/
● 最後に、80年代のヘヴィ・メタル・スタイル。細いブラック・デニムにバスケット・シューズというスタイルは、一回りして凄くカッコ良い気がします(笑)
・・・・・・2回に渡り随分と長文になりましたが、どうでしょう? 靴だけでロックなアティテュードがアピール出来ることを、皆さんお分かり頂けたでしょうか? そして恐らくですが、ロック・ミュージシャンは絶対に見た目重視で靴や洋服を選んでいるはず。履き心地で選ぶなら、コンフォート・シューズの愛用者もいるはずですからね。でも、見当たりません。
よって、結論。見た目から入るロックも大アリ! だけど、そこに魂を込めたら、さらにロック度は増すよ!
ってな訳で今一番復権を願っているのは、70年代を彩ったロンドン・ブーツです。見た目で完全にロックな靴は、アレしかありません! それではまた次回!
追記 : 今回、革靴はブランド判別が難しいため割愛しました。全体的にスマートなブーツが人気のようです!
各ファッション誌を眺めると、「ロック・ファッション」 というスタイルが人気な様子。ただしロック・マニアから言わせると、「ブラック」、 「ライダースJKT」、 「スキニー・ジーンズ」、 「バンド・Tシャツ」 など、そのイメージが古典的でステレオタイプなのが若干納得いきませんが・・・・・・。いずれにせよロックは見た目が大事! むしろルックス命! ってな訳で、スタイルから入るというのも十分大アリなのではないかと思います。
でも、ロックをキメるなら最も重要なはずのアイテムを、軽視していませんか? そう、「靴」 です。靴こそ、己のロック・アティテュードを最も端的に表現できるアイテムと言い切っても、おかしくはありません。かのプレスリーは 「Blue Suede Shoes」 という名曲を唄い、他にも・・・・・・・・・、思い付かないので割愛。とにかく、「○○が履いているのは××」 というようなイメージが一般的に認知されるほど、ロックと靴には深い関係性があります。そこで今回は、生粋の靴マニアである私サイトウが、ジャンルごとにピッタリとハマる靴を考察していきます! (主にブランド/モデル別で)。
◆ パンク系 : 【 Dr. MARTENS & GEORGE COX 】
パンクス御用達といえば、大定番 “Dr. MARTENS” のブーツと、“GEORGE COX” のラバー・ソール。ともに英国。作業靴であるドクター・マーチンは、THE CLASH をはじめ多くのパンクスの足元を飾ってきました。最近ではアヴリルたんも、白のマーチンをしっかりと愛用しています。厚底でお馴染みのG・コックスはセックス・ピストルズや、パンク好きの俳優、永瀬正敏さんも愛用。
これらを履いててパンク好きじゃない人って少ないのでは? この2ブランドはパンクの印象が強くて逆に敬遠される事もありますが、最近、R・ストーンズのキースがマーチンのブーツを履いているのを発見。それが見事にボロボロで、最強にカッコ良いんです。魅力、再発見でした。
≪写真①≫
以下、写真はサイトウ私物。珍しいチャッカ・ブーツ・タイプ。オ・ト・ナなDr.マーチンです。
◆ メロコア/エモ : 【 VANS 】
いま一番人気のエモ・シーン。エモと言っても色々ですが今回のイメージは、FALL OUT BOYのようなメロコア経由の新世代バンド。そんな中で着用率が高いのが VANS のスニーカー。中でも 「OLD SKOOL」、「SK8-Hi」 というモデルが人気。CONVERSE やNIKE も多いけど、リアル・ストリートなアティテュードを表現するには、スケボーやBMXに特化したブランド VANS に軍配が上がります。 まさにヤンチャな米国白人の代名詞的ブランド! ちなみに、チビTシャツと細身ジーンズ、頭は2ブロックで長い前髪という、一時期の 「フェミ男」 を髣髴させるのが、エモ・バンドの定番ファッション。
≪写真②≫
こちらも人気のモデル、スリッポン。柄がバカさ全開のポップな一足。
◆ ガレージ・ロック系 : 【 CONVERSE “ALL STAR” 】
ギター・ロックが完全に廃れ、ダンス/エレクトロ系が全盛だった2000年頃。革ジャン、細身のスラックス、そして足元に CONVERSE の 「ALL STAR」 を履いたTHE STROKESの登場は実に衝撃的でした。これだけ普通のスニーカーが、こんなにロックだったなんて・・・! それ以降ギター・ロックは復権し、流れは今でも続いています。UKではその影響が顕著で、RAZORLIGHT、 THE VIEW など、ガレージ系はみんなコンバース。中でも黒のハイカットが一番ロックっぽい。みんなが持ってるコンバースは、一番手っ取り早くロック・ファッションが楽しめるアイテムですね。
≪写真③≫
誰もが持っている永遠のマスターピース。こちらは、希少になった米国製。
◆ グランジ/オルタナティヴ系 : 【 CONVERSE “JACK PURCELL” 】
もう死語に近いグランジですが、故カート・コバーン (NIRVANA) から広まったネルシャツ×ダメージ・ジーンズというスタイルには、時代を超えたカッコ良さがあります。そんな彼が履いていて、今やカートの名前が代名詞となっているスニーカーが、コンバースの 「ジャック・パーセル」。 ただしカート本人はお金が無い時代、当時は激安だったろうJ・パーセルを自然と選んだ、というのが本当のところでは? それにしても彼のセンスは抜群で、そんな中からイカした洋服を選び抜き、自分の感性にだけ従って最高の着こなしをしていました。それこそロックのアティテュードで、ファッションの醍醐味。ちなみに、「グランジのゴッドファーザー」 ことニール・ヤング。ライヴ盤 『LIVE AT MASSEY HALL』 の裏ジャケを見るとネルシャツ&ジーンズで、足元はワーク・ブーツという完璧な 「ヘヴィ・デューティ・スタイル」。そっちの方でもグランジの元祖だったんだなあ。
≪写真④≫
カートはネイヴィーでしたが、僕はちょっと外してオレンジに。こちらも米国製。
さて、初回ということで気合が入りすぎ、どうやら長くなりそうです。
次回 『ロックと靴 その2』 へ続きます!
このブログをご覧頂いた皆さん、はじめまして!
日々ご愛顧頂いております有線放送のキャンシステムで、洋楽チャンネルの選曲/制作を担当しているディレクター、サイトウ (27歳:男) です。「有線放送の洋楽チャンネル」 と、一言で言っても数多くある訳ですが、その中でも主にロック/ポップス系のチャンネルを担当しています。より良いBGMのご提供、ならびに最新で最高の音楽を全国にお送りするため、日々奮闘しています。
そんな僕がこれからお届けするのがこのブログ、『ロックと××(チョメチョメ)』。こちらでは、ロックに関するあらゆる事柄を音楽マニアなディレクターの観点から独断と偏見で語ってしまうウンチク話を基本に、最新のオンエア情報、プチ裏話、その他ライヴ・レポートやリリース情報も交えてご提供できればと思っています。キャンシステムの音楽情報サイト 『Music Lounge』 では取り上げ切れなかった情報や、マニアックな音楽話なんかもアップしていく予定です。
ウンチクに関しては時折、こじ付け、ならびに極めて個人的な内容になってしまう可能性もありますが・・・、そこは何とかご了承を(笑) 「こんなヤツが選曲してるのか」 と、温かい目で見守って頂ければ幸いです。
今後、キャンシステムの有線放送を今までより身近に楽しんで頂けるよう、このブログもマメな更新を心がけます!
・・・可能な限り。
それでは、この 『ロックと××』、音楽情報サイト 『Music Lounge』、そしてもちろん有線放送キャンシステムを、これからもヨロシクお願いしまっす!押忍!
【ロック/ポップスch ただ今のオススメ楽曲】
★ MELEE “Built To Last” (from DEVILS & ANGELS)
まだ輸入盤のみのリリースですが、現在、外資系のCDショップでも大プッシュ中!アメリカはオレンジ・カウンティ出身のMELEE。ピアノを用いた KEANE や COLDPLAY などUKバンドを思わせる透明感のあるサウンドに加えて、西海岸特有の爽快感。そして天空まで上り詰めるような至高の美メロは、日本人の琴線に触れまくりの感動モノ。ぜひチェックしてみて下さいね!
電話リクエストも同時にお待ちしています!
ロック/ポップス ⇒ CAN有線A-12 / SPACE DiVA 226
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