2007/11/8

●ライヴ三昧その後

> LIVE — サイトウD @ 10:44:42

ザックリと、レポというより感想文を(笑)
ライヴ写真がまだ手配できていないところは、どうかご勘弁を!!

◆11/1(木) SUBKICKS @恵比寿リキッドルーム
オープニング・アクト、チェコ出身のバンド SUNSHINE の途中で入場。彼ら、何と当日の朝に日本へ到着したとの事。その事が微妙にチェコという国の遠さを感じましたが、パフォーマンスと楽曲は欧米各国との格差を感じさせない、ワールドワイドのディスコ・パンクを聴かせてくれました。Existそして20時。UK発 SUBKICKS が登場。まだまだこれからの新人ですが、UKのバンドにしては(笑) 演奏力・アレンジ共にバッチリ。何より楽曲のバラエティが本当に豊富で、「同じバンドの曲か?」 と思うほどの幅があるので、全く飽きさせません。オーディエンスの期待値も高く、ドタマから大盛り上がり。本編最後にプレイされたダンサブルなシングル・ナンバー 「The Fear」 で頂点を迎え、アンコール、THE CLASHのカヴァーで熱狂してライヴは締めくくられました。まだ成長過程のバンドなので粗もありましたが、これからの可能性を感じるには十分過ぎるパフォーマンス。競争率の高いUKロック・シーンをサヴァイヴしていってもらいたいですね。
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◆11/4(日) xoxo, panda @渋谷O-Nest
1番手、日本の女性エレクトロニカ・アーティスト、piana ちゃんには遅れてしまいましたが、2番手の nhhmbase (ネハンベース) 前には到着。僕が現在、日本で一番好きなバンドです。
nhhmbase何度観てもヤバい。極めて変態的なのに頭脳的で、緻密なのに暴力的でもあり、さらに複雑怪奇な曲なのにシンプル極まりないサウンド構築で、しかも激ポップという、全く言語化不明のサウンド。ロック好きはすべからく体感すべし。3番手には、今回 xoxo, panda のバック・バンドを務めることとなった 4 bonjour’s parties が登場して期待を膨らませ、遂に登場したメイン・アクト、xoxo, panda ことマーク・ビアンキ。
THE NEW KID REVIVAL相変わらず細い!! 風邪を引いていたとの事で声は若干キツそうでしたが、パフォーマンス的には問題なし。CDのマーク一人によるプリミティヴなサウンドが 4bon が加わってリアレンジされた結果、別世界の広がりを見せてくれました。祝祭感覚に溢れたハッピーでカラフルな音世界はまさに至福。オーディエンスの多くの笑顔が、その楽しさを全て物語っていました。ツアーはまだ続いているので多くは書きませんけれど、ハースペの名曲も意外なアレンジで演奏してくれましたよ! この xoxo, panda と 4bon という組み合わせで、アルバムを作って欲しいと思ってしまうほどの素晴らしいコラボレーションでした。お見事! そしてありがとう。

◆11/6(火) SWEDEN SOUNDS @渋谷DUO music exchange
この日は、スウェーデンのアーティストが4組出演したイベント、スウェーデン・サウンズ。1番手の PERNILLA ANDERSSON (ペニラ・アンダション) と 2番手 MAIA HIRASAWA (マヤ・ヒラサワ) は、共に女性シンガー・ソングライター。フォーキーでメロウなペニラと、声がちょっとビョーク似で、軽快なポップなナンバーを聴かせるマヤ (日系なので、日本語でMCもしてくれました)。この2人の演奏で、猥雑な渋谷円山町が、爽やかで清涼感溢れる北欧の空間に早変わりです(笑)
キス&テル続いて、日本でも知名度のあるガールズ・ガレージ・バンド、SAHARA HOTNIGHTS。演奏にはデビュー当時の荒々しさを残しつつも、よりポップさを増した楽曲を披露。可愛らしさよりもやんちゃっぽさが前面に出ているのが良い感じ。特にドラムのパワフルさが印象的で、プレイ全体をタイトにまとめあげていました。
マイト・アズ・ウェル・リブ(期間限定スペシャル盤)(DVD付)最後は、人気のトリオ・バンド、LAST DAYS OF APRIL。北欧独特のクリアさとシューゲイザーの影響を感じさせるホワイト・ノイズを兼ね備えたサウンドで、幻想的な世界を繰り広げました。テクニック的にはまだまだという感も否めませんでしたが、メロディーのキャッチーさとサウンドの浮遊感は非常に心地良く、まるでオーロラが目の前に広がっていくような、崇高なイメージを喚起させてくれました。ぜひフェスのような大きい会場でも観てみたいです。今後に期待。

ちなみにスウェーデンをはじめとする北欧の音楽は以前より、哀愁メロディー重視なところもあり、日本人の嗜好性と共通する感性があるようです。さらに、金髪で青い目という、思わず日本人がウットリしてしまう容姿の持ち主が多く、非常に親近感が湧きやすいこともあげられます(笑) 
「音楽に国境は無い」 と言いますが、逆に今回のように 「国」 という括りで音楽を聴いてみますと、そのアイデンティティや文化背景こそが音楽の重要な要素となっていることが実感させられ、理解が深まるキッカケともなり得るということを感じさせられました。
ですから、日本人が世界進出を試みる際も欧米の流儀に合わせるのではなく、あくまで日本人としてのアイデンティティを明確に提示し、それが評価を得てこそようやく国際的になったと言えるのではないか? と考えましたが、果たして皆様、いかがでしょうか? だって、世界で一番有名な日本の曲って、日本語の 「上を向いて歩こう」 なんですよ!?

長文癖のある僕らしく(笑) ロング・テキストで失礼しました。
さあ、来週は THE SHINS のライヴです。楽しみ!!