LIVE IN JAPAN (ライヴと日本人)
一昨晩に降った豪雨で、コンバースのALL STAR(白)に、ジーンズの色が移ってしまいました。
今では貴重なアメリカ製なので、哀しいです。サイトウです。
さて、ライヴの話題。日本の客は外国人と比較し、かなり大人しいという話をよく聞きますよね。
特に、曲間で 「シ~ン」 と静まり返るのが、海外アーティストには不可解なよう。
演奏中は大騒ぎでも、曲が終わると突然静まり返るため、不気味に感じる人たちも多いらしい。
加えて、歓声や手拍子、果てには拍手すらためらいがちな日本人。
これにもアーティスト側は、不安になることがある様子。
その特徴を好意的に受け入れてくれるアーティストは必ず、
日本人のオーディエンスを 「礼儀正しい」 と表現します。
そう! その通り! 日本人のライヴにおける態度は、アーティストへのリスペクトの表れ。
演奏、パフォーマンスを熱心に観ている翔子なのです。違う、しょこたんじゃない。証拠なのです。
静かながらも十分に楽しんでいますから、完全に文化の違いとしか言いようがないんです。
そんな日本人のライヴの観方を、何の文献にもあたらず勝手な憶測のみで考察すると ・・・
● 基本的に何かを鑑賞する場合は、その間、静かにするよう教育されている。
学校行事なんかで、演劇やら吹奏楽の演奏などを鑑賞させられている時、歓声を上げたりしたら、きっと怒られますもん。じゃあ何で? 以下完璧に勝手な憶測ですが、太古の昔より、日本における芸能は神事に関わる事だったため、騒ぐことは許されなかった。その伝統 ・・・ とか?
● 和を以って貴しとなす
日本人だって盛り上がります。盆踊りとか。ただし盆踊りでも阿波踊りでも、全員の動きは決められています。それは現在、パラパラにも引き継がれています。個々人で勝手に踊るのは好ましくない。だからライヴでも皆が同じ所で一緒に騒ぎ、統率の取れた行動を取ってしまう。村単位で農耕を行っていた時代の名残ですねー。
● 目立つのが恥ずかしい
「和の精神」 からも分かるとおり、一人だけ歓声を上げたり踊ったりするのは気後れする。ですからフェスやパンク系、もしくはクラブのように大騒ぎしている人の方が多数の会場だと、その輪はどんどん広がります。大きな会場だと、やたら盛り上がってる場所と微動だにしない場所がキッパリ分かれるのは、この為だと思います。
● リスペクト
アーティストが一生懸命に演奏しているのに、騒いだりしたら失礼になるという考え。もしくは、熱心に鑑賞している周囲の人への気配り。これも 「和」 ですなあ。だから逆に、日本人アーティストのライヴで外人さんのような奇声を発したりおしゃべりする人がいたら、お客さんはもちろん、アーティスト側も気分が悪いんじゃないかな?
● 非現実感が強い
日本人にとってライヴは特別なイベント。何日も前から楽しみにし、ドキドキして出かけるものです。だから、観ている観客が緊張している。もちろん外国人だってそうでしょうが、夜、適当にバーやクラブへ行き、生バンドの演奏を聴けるような環境がある外国に比べ、その特別感はより大きなものがある気がします。
以上が僕の考える、日本人客の静かな理由。何度も言います。全部、憶測です(笑)
ただいずれにせよ ・・・、それでも良いと思います。
ライヴの楽しみ方を知らないのではなく、そういう文化なのです日本は。
だからむしろ演奏する海外アーティストの方に、文化の違いを理解し頑張ってもらいたい。
日本語でMCをして、簡単なコール・アンド・レスポンスを要求するとか。
大概盛り上がらないライヴって、英語で長々とMCを喋ったり、逆にずっと無言だったりするし。
一方で、盛り上がるライヴは、客の煽り方が上手い場合が多いです。
あと最終的に、別に静かでも良いじゃない(笑) 個人主義じゃなくても良いじゃない。
日本だもの。にんげんだもの。そんな日本が、僕は大好きです。
演奏は、静かに聴くものだよ! 何だか書いてるうちに、そんな気分になってきました(笑)
っつーか外人さんって、ライヴ中、何をあんなに話しているんだろう・・・?
ただひとつ。拍手も何もせず、腕組みして観ている客は大嫌いです。ギョーカイ人に一番多いけど。
◆ DEEP PURPLE 『Live In Japan』
海外では素晴らしい演奏と共に、観客が座っているジャケット写真も話題になったらしい。「Smoke On The Water」 で起こる観客の手拍子が音頭風で、リッチー・ブラックモアが合わせづらそうにする点、ならびに 「Lazy」 では、手拍子のリズムが全く合っていない事にも注目。現在の日本は、確実に進化した(笑)
◆ CHEAP TRICK 『at Budokan』
「甘い罠」 での “クラーイン! クラーイン! クラーイン!” という女子たちの熱狂的な合唱が全世界で有名な、名ライヴ盤。女子のイケメン男子へ対する黄色い声だけは、古今東西にかかわらず、どこでも強烈。
◆ GREEN DAY 『American Idiot +爆発ライヴ! ~TOKYO編』
グリーン・デイ日本独占企画のライヴ盤シリーズ、『爆発ライヴ』 (DISC 2)。とてつもない大合唱、完璧なコール&レスポンス。ビリー・ジョーの観客の煽り方は上手いし、オーディエンスもドタマから最高潮。双方が最高地点でぶつかった様子が収録されたライヴ録音。やはり全てはバンド次第ですね。
外タレLIVEで日本人がおとなしく感じるのはオーディエンスの英語(言語)の理解力の差だと思う。JAY-Z、エミネム、ビースティなどのマジソン・スクエア・ガーデンの映像を観るとあの大会場で観客のほとんが全曲歌ってるもん(高速ラップももちろん)。しかもアクションつきで。やっぱり詩の内容を完ぺき理解してるとライヴの楽しみかたも違うんじゃない?日本人だってアイドル・コンサートの熱狂ぶりはすごいし、アキバ系“ロマンス”なんて踊りも流行ってるみたいだし、つま恋では拓郎、かぐや姫といっしょに歌ってない人はいなかったくらい、歌詞がわかるものには熱狂するし大騒ぎもする。サイトウDの言うとおり本来“祭り”好きの人種なのです。
コメント by 2級酒乱 — 2007/9/13 @ 13:16:20
> 2級酒乱様
なーるほど! たしかにそのポイントは大きそうです。
歌詞がわかると、盛り上がるべきところも同時にわかりますしね!
ただ僕が本当に気になるのは、あの、曲間の「静寂」なんです。
あれって、邦楽アーティストのライヴでも必ずあるじゃないですか?
信じられないくらい、突然シ~ンとなるんで(笑
そこに一体何があるのかを、ライヴに行く度解き明かしたくなります(笑
コメント by saito — 2007/9/13 @ 13:52:23