2007/11/12

●【棺桶アルバム】 MERCURY REV / Deserter’s Songs

> 音楽雑談 — サイトウD @ 15:08:47


◆MERCURY REV / Deserter’s Songs (1998年)

棺桶まで持って行きたいアルバムをご紹介する 【棺桶アルバム】 シリーズ。
今回は、MERCURY REV (マーキュリー・レヴ) の大出世作、『Deserter’s Songs』
このアルバムがリリースされた翌年の、1999年。
海外の音楽雑誌の年間ベストで軒並み高位置に着けていたのが気になり聴いてみました。
すると、とにかく自分の趣味に合ったというか、いわゆる完璧なツボだったのです。

突然ですが僕、けっこう星が好きで (聖闘士星矢の世代なんで)。
子供の頃も星座の本を読み漁り、見えないものを見ようとして望遠鏡を覗き込み、
流星群が来るっていうと夜更かししたりしてました。

このアルバム 『Deserter’s Songs』 の音が、そんな遥かなる大宇宙を想像させる、
まさしく 「星空のサウンドトラック」 なんです。
プラネタリウムのBGMにしたら、ゾクゾクきて感動の涙が溢れそうな。
NHKの宇宙特集で、東儀秀樹と一緒に使ってもらいたいような。
実際に、しし座流星群を見ながらこのアルバムを聴いてたし。一人で。

影のメンバー: デイヴ・フリッドマンが、MOGWAI の作品をはじめとするプロデューサーとして有名なこともあり、このアルバムを入り口として、盟友のTHE FLAMING LIPS はもちろんのこと、
ソフトウェア・スランプMOGWAIDELGADOSLOWGODSPEED YOU!BLACK EMPEROR、またはシカゴの音響系など所謂ポスト・ロック周辺だったり、その他インディーズ・バンドを熱心に聴き出すキッカケにもなりました。
そうそう、当時は何故か MERCURY REV の流れで紹介されていた GRANDADDY も死ぬほど大好きです (祈・再結成)。

それと同じような道を辿った人は、意外に多いんじゃないでしょうか?
HVARF-HEIM~消えた都今だとマーキュリー・レヴをポスト・ロックと呼ぶには若干の違和感がありますが・・・・・・。
しかし、SIGUR ROS の世界的ブレイクは、このアルバムがあったからこそだと僕は思います。さらに、「ヒュ~ルルル~」 というまるで幽霊が参上する時の音をイメージさせるテルミンやノコギリのサウンド使いも、結構な影響力があったのではないかと考えます。

で、下記は、以前も掲載したマーキュリー・レヴのサインが入ったサマソニのパンフレットを再掲載。
デイヴ・フリッドマンのサインって、もう、マジで貴重なんですから・・・。
mercury.jpg

2007/11/9

●RADIOHEAD ニュース速報!!!

> 音楽雑談 — サイトウD @ 16:50:17

えー、皆様こんにちは。サイトウです。
ただ今、速報が飛び込んで来ましたので、号外です。

インターネットによるダウンロード配信のみで、価格設定自由という
革命的な発表方法でリリースされた、RADIOHEAD のニュー・アルバム 『In Rainbows』
遂に・・・・・・、

日本盤の正式リリースが決定いたしました!!

しかも発売日は年内の、クリスマスが明けた直後の12月26日。早!
日本のレーベルは、Hostess Entertainment というインディーズ・レーベル。
ARCTIC MONKEYS の国内リリースも手がける、新進気鋭のレーベルです。
これでようやく、田舎の中高生も聴けるね!(涙)

しかしレディオヘッド、やる事全てが衝撃だらけです。
ギョーカイ的な事も含めて、もうビックリビックリ。かないません。ゆるしてくださいごめんなさい。

取り急ぎ、お知らせいたします。
そして良い週末を。かしこ。

【追記】
そして本日、イギリス時間の9日夕方~深夜の時間帯、
このサイトで何かが起きる可能性があるとの事。チェックされたし。
www2.radiohead.tv/

2007/11/8

●ライヴ三昧その後

> LIVE — サイトウD @ 10:44:42

ザックリと、レポというより感想文を(笑)
ライヴ写真がまだ手配できていないところは、どうかご勘弁を!!

◆11/1(木) SUBKICKS @恵比寿リキッドルーム
オープニング・アクト、チェコ出身のバンド SUNSHINE の途中で入場。彼ら、何と当日の朝に日本へ到着したとの事。その事が微妙にチェコという国の遠さを感じましたが、パフォーマンスと楽曲は欧米各国との格差を感じさせない、ワールドワイドのディスコ・パンクを聴かせてくれました。Existそして20時。UK発 SUBKICKS が登場。まだまだこれからの新人ですが、UKのバンドにしては(笑) 演奏力・アレンジ共にバッチリ。何より楽曲のバラエティが本当に豊富で、「同じバンドの曲か?」 と思うほどの幅があるので、全く飽きさせません。オーディエンスの期待値も高く、ドタマから大盛り上がり。本編最後にプレイされたダンサブルなシングル・ナンバー 「The Fear」 で頂点を迎え、アンコール、THE CLASHのカヴァーで熱狂してライヴは締めくくられました。まだ成長過程のバンドなので粗もありましたが、これからの可能性を感じるには十分過ぎるパフォーマンス。競争率の高いUKロック・シーンをサヴァイヴしていってもらいたいですね。
subkicks_1.jpg  subkicks_2.jpg

◆11/4(日) xoxo, panda @渋谷O-Nest
1番手、日本の女性エレクトロニカ・アーティスト、piana ちゃんには遅れてしまいましたが、2番手の nhhmbase (ネハンベース) 前には到着。僕が現在、日本で一番好きなバンドです。
nhhmbase何度観てもヤバい。極めて変態的なのに頭脳的で、緻密なのに暴力的でもあり、さらに複雑怪奇な曲なのにシンプル極まりないサウンド構築で、しかも激ポップという、全く言語化不明のサウンド。ロック好きはすべからく体感すべし。3番手には、今回 xoxo, panda のバック・バンドを務めることとなった 4 bonjour’s parties が登場して期待を膨らませ、遂に登場したメイン・アクト、xoxo, panda ことマーク・ビアンキ。
THE NEW KID REVIVAL相変わらず細い!! 風邪を引いていたとの事で声は若干キツそうでしたが、パフォーマンス的には問題なし。CDのマーク一人によるプリミティヴなサウンドが 4bon が加わってリアレンジされた結果、別世界の広がりを見せてくれました。祝祭感覚に溢れたハッピーでカラフルな音世界はまさに至福。オーディエンスの多くの笑顔が、その楽しさを全て物語っていました。ツアーはまだ続いているので多くは書きませんけれど、ハースペの名曲も意外なアレンジで演奏してくれましたよ! この xoxo, panda と 4bon という組み合わせで、アルバムを作って欲しいと思ってしまうほどの素晴らしいコラボレーションでした。お見事! そしてありがとう。

◆11/6(火) SWEDEN SOUNDS @渋谷DUO music exchange
この日は、スウェーデンのアーティストが4組出演したイベント、スウェーデン・サウンズ。1番手の PERNILLA ANDERSSON (ペニラ・アンダション) と 2番手 MAIA HIRASAWA (マヤ・ヒラサワ) は、共に女性シンガー・ソングライター。フォーキーでメロウなペニラと、声がちょっとビョーク似で、軽快なポップなナンバーを聴かせるマヤ (日系なので、日本語でMCもしてくれました)。この2人の演奏で、猥雑な渋谷円山町が、爽やかで清涼感溢れる北欧の空間に早変わりです(笑)
キス&テル続いて、日本でも知名度のあるガールズ・ガレージ・バンド、SAHARA HOTNIGHTS。演奏にはデビュー当時の荒々しさを残しつつも、よりポップさを増した楽曲を披露。可愛らしさよりもやんちゃっぽさが前面に出ているのが良い感じ。特にドラムのパワフルさが印象的で、プレイ全体をタイトにまとめあげていました。
マイト・アズ・ウェル・リブ(期間限定スペシャル盤)(DVD付)最後は、人気のトリオ・バンド、LAST DAYS OF APRIL。北欧独特のクリアさとシューゲイザーの影響を感じさせるホワイト・ノイズを兼ね備えたサウンドで、幻想的な世界を繰り広げました。テクニック的にはまだまだという感も否めませんでしたが、メロディーのキャッチーさとサウンドの浮遊感は非常に心地良く、まるでオーロラが目の前に広がっていくような、崇高なイメージを喚起させてくれました。ぜひフェスのような大きい会場でも観てみたいです。今後に期待。

ちなみにスウェーデンをはじめとする北欧の音楽は以前より、哀愁メロディー重視なところもあり、日本人の嗜好性と共通する感性があるようです。さらに、金髪で青い目という、思わず日本人がウットリしてしまう容姿の持ち主が多く、非常に親近感が湧きやすいこともあげられます(笑) 
「音楽に国境は無い」 と言いますが、逆に今回のように 「国」 という括りで音楽を聴いてみますと、そのアイデンティティや文化背景こそが音楽の重要な要素となっていることが実感させられ、理解が深まるキッカケともなり得るということを感じさせられました。
ですから、日本人が世界進出を試みる際も欧米の流儀に合わせるのではなく、あくまで日本人としてのアイデンティティを明確に提示し、それが評価を得てこそようやく国際的になったと言えるのではないか? と考えましたが、果たして皆様、いかがでしょうか? だって、世界で一番有名な日本の曲って、日本語の 「上を向いて歩こう」 なんですよ!?

長文癖のある僕らしく(笑) ロング・テキストで失礼しました。
さあ、来週は THE SHINS のライヴです。楽しみ!!

2007/11/5

● BRUCE SPRINGSTEEN / MAGIC

> 音楽雑談 — サイトウD @ 14:42:00

いやー、ボスの新譜がスゲー良いですよ。 BRUCE SPRINGSTEEN ですよ!
Magic

実は僕、正直に言うと、ごく最近までブルース・スプリングスティーンのアルバムを
聴いた事がありませんでした (もちろん有名な曲は知っていますが……)。
ところが最近、僕はアメリカン・ルーツに興味があるためか、
数ヶ月前に突然 「スプリングスティーンでも聴いてみっぺ」 と、
軽い気持ちで 『BORN IN THE U.S.A.』『明日なき暴走』 の2枚を聴いてみたのです。
すると、コレが本当に素晴らしくて。
・・・・・・ あ、違う。BON JOVI のニュー・アルバムが凄い良かったのが直接のキッカケだった!(笑)
ロスト・ハイウェイ~リミテッド・エディション(DVD付)

ま、とにかく。その時点では、「聴かず嫌いだったなあ」 という印象を持っただけでしたが、
そこに来て新作の 『MAGIC』 ですよ! にわかファンですから、下手なことは書きません。
詳細は、正式なところにお任せします(笑) ⇒ コチラ
すごく、すごく、すごく良いアルバムです。
ダイナミックで、力強くて、ちょっと切なかったりもして、もはや感動的ともいえます。
聴き終わっても延々とリピートしたい衝動に駆られてしまいます。名盤!

で、スプリングスティーンやイーグルスほどになれば別格なんですが、
いかにも大陸的で大らかな土着のアメリカン・ロックは、日本では売れないという定説があります。
フォークやカントリーといったルーツ音楽も、その例に漏れません。
あえて名前は出しませんが、人気で日米格差の激しいバンドは、古今で枚挙に暇がありません。
ところがこのアルバムの様にキャッチーなメロディーが活きてくると、
グッと日本人にも馴染みやすくなるばかりか、お国が違うにも係わらず、なぜか郷愁まで覚えてしまいます。
もはやホモ・サピエンスのDNAレベルで訴えかけられているようです。
良いぞ、アメリカン・ロック! やっぱり大地の唄だよな!!(笑)

ちなみに、このブログを読んでくれてる人から、
「君は一体何の音楽が好きなのか分からん」 と、よく言われます。
仕事を抜きにしても、アレコレ何でも聴きますからね (洋邦問わず、ロック以外も)。

ジャンルというのはあくまでも、レコード会社、お店、(僕らも含めた) 各媒体など
中間の人間が恣意的に作りだした区分・呼称に過ぎませんから。
演奏する側と聴く側にとっては、ジャンルなんて一切関係なし!
良い曲があったら、ジャンルや世間の評価など何もこだわらずに、何でも自由に聴いてみましょうー!

2007/11/1

●ライヴ三昧

> LIVE, 音楽雑談 — サイトウD @ 15:23:18

今週から3週間ほどの間、ライヴ三昧の日々が続きます。
火曜日に観た、R&Bの新生 Che’Nelle (シャネル) のショーケースを皮切りにして、
本日は、UK発期待の新人、SUBKICKS @恵比寿リキッドルーム。
Exist
www.udo.jp/artist/Subkicks/

THE NEW KID REVIVAL飛んで日曜日には、愛しの xoxo, panda @渋谷o-nest。
一緒に、僕が日本で一番好きな nhhmbase (ネハンベース) も出るし!
日本を縦断するこの大規模なツアー。
ネストの前日には、僕の故郷、山形でもやってるんですよねー。
andrecords.exblog.jp/

来週の6日には、スウェーデンのバンドが集結するイベント、SWEDEN SOUNDS @渋谷duo 。
www.swedensounds.net/

ウィンシング・ザ・ナイト・アウェイそしてその次の週は、USインディー・シーンでも群を抜く評価と人気で、
新作がビルボード初登場2位を記録した、THE SHINS! @渋谷クアトロ。
2日目の13日に行く予定ですが、出来るなら2日とも観たい・・・。
こちらは、ライヴ・レポをアップする予定です!

それにしても、ここ最近の来日ラッシュはとてつもない。
インディーズからメジャー・アーティストまで、来日の話題には継続して事欠きません。
さらに、来年の頭あたりの予定も決まっちゃってるんですから、もう大変ですよ。

そんな来年の来日アクトで、僕が絶対に行く&行きたいライヴは・・・・・・

・1/22(火) SUFJAN STEVENS (渋谷クラブクアトロ)
若干すっぱ抜き気味ですが、これは絶対に行きたい。もう、マジでマジで。
USインディー界で最も期待されるシンガー・ソングライター、スフィアン・スティーヴンス。
今後、確実にビッグになるアーティストです。もうヤダー、観・た・い!!
⇒ 発表! smash-jpn.com/band/2008/01_sufjanstevens/index.php

・1/23(水) RUFUS WAINRIGHT (東京国際フォーラム ホールC)
10年ぶり? 念願でした。あの声を生で聴いたら悶絶しそう(涙) ああ、ルー様・・・ (他意ナシ)
www.udo.jp/artist/RufusWainwright/index.html

・2/9(土)10(日) RAGE AGAINST THE MACHINE (幕張メッセ)
こちらは若干、迷い中。なぜか妙に踏ん切りがつかない・・・
smash-jpn.com/band/2008/02_ratm/index.php

・2/28(木) THE ALBUM LEAF / PINBACK (恵比寿リキッドルーム)
こちらも若干すっぱ抜き情報ですが、
今年観そびれたアルバム・リーフと、以前紹介したピンバックの共演。是非観たい!!
⇒ 発表! smash-jpn.com/band/2008/02_albumleaf/index.php

・2/29(金) STEVE JANSEN (めぐろパーシモンホール 大ホール)
昨年観たスティーヴ・ジャンセンのライヴ、すごく良かったのですが、
今回は出演者が小山田圭吾と高木正勝って、もうヤバいでしょう。
www.bls-act.co.jp/news2/event/_slope.html

でも、来年の話をすると鬼が笑うって言うんで、
ルーファスとか、チケットが発売されいているのに買っていません。
(行けるかどうか、まだ分かんないもん・・・)
そうやって余裕こいてると、いつの間にか無くなってたりするんだよなあ。
チケットの入手は、皆さんも、くれぐれもお早めに。