2007/10/17

●ディレクターのホ・ン・ネ♪

> 音楽雑談 — サイトウD @ 12:27:11

亀田一家と沢尻さんで、アウトローなバンドを結成すれば良いと思っています。僕、サイトウです。

ちょっと、更新に間が空いてしまいました。
今週、書くネタが全く思いつきません!!

と言うのも今、微妙に音楽が聴きたくない気分なんです。
「えー!? 会社辞めろ!」 という声が聞こえそうですが、もちろん、仕事はしてます(笑)
仕事とプライベートでは音楽に対するモードが違い、切り替えられるんで大丈夫なんですが、
今回はあくまで、僕個人のバイオリズム的なものなんです。

当然、音楽が嫌いになることは死ぬまで無いと思っていますけど、
それでも音楽が聴きたくない気分になる事って
数日、もしくは一週間というもの凄い短い期間だけの間、たま~にあるんですよねー。
何を聴いても、耳に入ってこないという状況が・・・。
まあ、毎日毎日、大量の音楽を聴く仕事ではありますのでその影響もあったり、
もしくは単純に、自分の中で違う事が優先されているだけだったり。

今、欲しい洋服とかが多いので、多分、その事で頭がいっぱいなんじゃないかと(笑)

そういう時は、音楽以外で一番の趣味である靴を 「イヒヒヒヒ」 と眺めてるのが一番。
もしくは、ヒップホップや J-POP、演歌や民謡 (←マジ大好き) など、
仕事では自分の担当外の音楽を聴いたり。
とりあえず今手元には、エリック・サティのピアノ作品集があります。ジムノペディ!

そして、その気分を打破する 「コレは!!!」 という作品に出会うのを待つだけです。
各レーベルさん各位、お待ちしています。

そんな中。僕の音楽魂を再燃させてくれるパワーがありそうなアルバムがコチラ。
チャレンジャーズ
11月7日にリリースされるカナダのオルタナティヴ・バンド
THE NEW PORNOGRAPHERS のニュー・アルバム 『Challengers』 が、
相変わらず素晴らしい出来となっています。
今年1月、「CANADIAN ROCK & RULE」 というイベントでライヴも観ましたが、とにかく最高。
男女混声ヴォーカルの一人で、オルタナ・カントリーの歌姫としてソロでも活躍している、
ニーコ・ケースの歌声も美しく華やか。全編がハッピーなポップ・マジックに彩られています。

そうそう。今日は STARS の新譜もリリースされたし!
In Our Bedroom After the War
カナダという国は、本当に良いバンド/アーティストがたくさんいますね~。 ではまた!

2007/10/12

●【棺桶アルバム③】 VAN DYKE PARKS / Jump!

> ROCK と XX, 音楽雑談 — サイトウD @ 11:18:55

Jump!
◆ VAN DYKE PARKS / Jump! (1984年リリース)

棺桶に入れてもらいたいアルバム企画の第三弾。
この VAN DYKE PARKS (ヴァン・ダイク・パークス) は、
アメリカのポピュラー音楽史を語るうえでは欠かすことが出来ない重要な人物。
数少ないソロ作品はもちろん、楽曲の提供やストリング・アレンジ、
そして、BEACH BOYSの幻の作品 『Smile』 への参加をはじめとした
様々なアーティストとのコラボレーションで、多くの実績と評価を残しています。
日本でも、はっぴいえんどのラスト・アルバムの制作に参加しているのは有名です。

Ys昨年は、ハープを弾き語る女性シンガー・ソングライター
Joanna Newsom (ジョアンナ・ニューサム) のアルバム 『Ys』
ストリングスのアレンジを担当し、そのアルバムは各国のメディアから
軒並み絶賛を浴びました。ジョアンナ、僕もメチャクチャ好きです。
来日公演を見逃したのが、本当に残念 ・・・。

Song Cycleしかし色々と調べてみると、このヴァン・ダイク・パークスという人自身のソロ作には、「売れない」 という言葉が代名詞として付いているようで(笑) と言うのも、ファースト・アルバム 『Song Cycle』 なんて、今聴いても十分に奇妙奇天烈。極めてユニークかつ実験的で、正直、宮沢りえも顔負けのぶっ飛び加減。常人の理解をはるかに超えていると言っても良いでしょう。

そんなヴァン・ダイク、通算4枚目のアルバムが、今回ご紹介している 『Jump!』。
アメリカの古い民話を基にしたというコンセプト・アルバムで、演奏はフル・オーケストラ。
映画音楽やミュージカルっぽい楽曲に、
カントリー的なバンジョーやマンドリン、そしてカリブのスチール・ドラムも加わり、
それはそれは楽しく、ノスタルジックな美しさを持った奇跡のアルバムとなっています。
ヴァン・ダイクのヴォーカルには素っ頓狂なコミカルさがあって、
ひと言で言うなれば、そう、あの有名なネズミさんの世界に飛び込んだようなウキウキ感が満載。
アメリカ音楽の真髄が、この一枚にギッシリ詰め込まれている感じです。
これがシンセサイザー全盛の80年代に発売されたとは ・・・・・・ そりゃ、売れませんわ(笑)

この人、セールスはイマイチなのに、何故そんな好き勝手な活動が出来るのかというと、
実は、アメリカはワーナー・レコードの社員 (確か重役?) なんですよねー! 今は知らないけど ・・・。

で、兎に角。 聴くだけで幸せな気分になれる最高のアルバムなので、
ここ4~5年の間、朝や天気の良い日中は、嘘みたいに頻繁に、しょっちゅう聴いています。
イヤな事があったとしても、これでスッキリと、気持ち良く忘れることが出来るんです。
もはや、この作品なしでは生きられないカラダになってしまいました。

僕の所有品は輸入盤のため、コンセプト・アルバムにもかかわらず歌詞を全く読んでいないのですが、
もしかしたら歌詞を読むと聴こえ方が違ってくる可能性もあるので、逆に読まないでおこうと思っています。

そして、「売れない売れない」 と言われても、こうやって作品は語り継がれているわけでありまして。
ただ単純に、いまだに、時代が全然付いて来ていないだけなんじゃないか? と思っています。

・officialwww.vandykeparks.com/

2007/10/10

● PRIS “The Kiss Off”

> 番組インフォ — サイトウD @ 14:50:54

prisblog.jpg

以前、weezer のアルバム紹介で長文カマしたパワー・ポッパーな僕が、今ハマっている楽曲。
それが、10/3 にリリースされたPRIS (プリス) のアルバム
『The Kiss Off』 に収録されている、「Doobie Down Down」 というナンバー。
weezer を髣髴とさせる爆裂ファズ・ギターに乗せて唄われる
ダンダン、ドゥビダンダン♪ という激キャッチーなフレーズは、
僕がもし乙女だったら、キャーと叫んでアゴの下に手をグーのポーズを取りたくなる様な高い胸キュン度。
最近、延々と繰り返して聴いています。

このアーティスト/アルバムを知ったキッカケは、実はインターネット。
先日、自宅で某巨大SNSをホゲーっと眺めていましたところ、
我が愛しの weezer のコミュニティに、あるトピックが立っていました。
それが、この PRIS のアルバム紹介だったのです。
普通なら総スカンをくらってもおかしくはないような紹介のトピックにもかかわらず、
試聴した人達の多くから 「サイコー!」 というレスが続々と付き、
早くも PRIS のコミュニティは立ち上がるし、さらには 「アルバム買います」 の嵐。
それを見て、「へぇ、そう?」 ってな軽い気持ちで試聴したところ ・・・・・・ アチャーッ! 良い!!
そこで僕はすかさず、発売元レーベルの 「THISTIME RECORDS」 さんに連絡を取り、
即、音源を届けてもらったのでした。

そんな PRIS は、アメリカのアーティスト、Burke Thomas (バーク・トーマス) による一人ユニット。
何と、weezer の1stアルバムに収録の名曲、「My Name Is Jonas」 のデモ・トラックで
エンジニアをしていたという経歴の持ち主なんです。この逸話だけで、weezer ファンは悶絶ですね(笑)
「Doobie Down Down」 以外にも、アルバムに収録された他の曲は全てクオリティが高く、
パワーポップ・ファン、と言うか、全ポップス・ファンにオススメしたい名作となっています。

正直、weezer や FOUNTAINS OF WAYNE 以降、
パワー・ポップのスタイルはステレオタイプ化しており、
突出した楽曲を聴かせるバンドは少ないと感じていましたが、PRIS のツボの押さえ方は別格。
特にメロディー重視な性質の日本人なら、かなりの確率でストライク・ゾーンにハマると思います。

そしてもちろん! そのPRIS の名曲 「Doobie Down Down」 は、
キャンシステムの有線放送でも今週からオンエア中です! 
リクエストもお受けしますので、皆さん、ぜひ聴いてみてくださいねー。

★ ロック/ポップス (CAN有線 A-12 / SPACE DiVA 226) 放送中!
★ リクエスト・ポピュラー (CAN有線 B-3) ※11月開始予定
★ US TOP HITS / NEW DISC (CAN有線 B-7 / SPACE DiVA 206)
  ※10/15(月) ~ 21(日) O.A.予定
★ HMV MUSIC MASTER (CAN有線 コチラ / SPACE DiVA 207)
  ※10/15(月) ~ 21(日) O.A.予定

【SITE】
・PRIS ⇒ www.prispop.com/
・MySpace ⇒ www.myspace.com/pris
・audioleaf ⇒ www.audioleaf.com/pris/
・THISTIME RECORDS ⇒ www.thistimerecords.com/
・POWER POP ACADEMY ⇒ www.powerpopacademy.com/

2007/10/9

●終わり良ければ全て良し

> 音楽雑談 — サイトウD @ 10:20:51

ども。サイトウです。
活動休止とも噂されている沢尻さんには、パンク・バンドの結成を強くオススメします。

以前の 【where】 に続きまして、編集マンの要望シリーズ!(← 別に続きませんけど)
エモやポップ・パンク (メロコア) を聴いて編集していると、
もの凄く気になることが一点あります。

曲の終わり方が全部一緒!

ほぼ8割が、「ジャァァ~~~~~~~~~~~~ン」 と、
長~く長~くギターの残響を引っ張って曲が終わります。
時には、「キィィィーン」 フィードバック・ノイズを起こしながら。
平均15秒前後。しかも年々、どんどんどんどん長くなっている気が ・・・・・・。

残念ながらその 「ジャ~~~ン」。
店舗BGMとして流すにはあまりにも長すぎるので、
僕が編集をする際は思いっきり短く切っています(笑)
「ジャ~ン」 という15秒、状況的には 「無音」 に等しいですから。
ちなみに15秒って、メチャ長いですよ。

その他は、「ズバッ」 と曲が終わるパターン。「♪ダダンダン!」 とか。
パンク系の場合、フェイド・アウトはかなり少ないですね。

今までどれほど議題に上った事があるのかは知りませんけど、
ジャンルを問わず 「曲の終わり方」 って、もっと音楽的な研究がされても良いような気がしますね。
音楽の中で、最も未開発な部分じゃないのかなあ?

ただし、曲を繋げなければいけないラジオ放送への考慮もある、との事ですけど。
例えばヒップホップやR&Bの場合、フェイド・アウトがほとんどなのはその為。

話はズレて、「曲の終わり方」 とはちょっと違い、「曲の構成」 になりますが ・・・。
わが国が誇る稀代のポップ・バンド、僕の大好きなスピッツ。
彼らの曲にはサビやアウトロではなく、Aメロで終わる構成になっている曲が多く見受けられます。
【Aメロ → Bメロ → サビ → 繰り返し → 間奏 → サビ】
みたいなパターンが多い中、Aメロで終わるって! という驚きがありました。
草野マサムネ氏、絶対に凝ってるんだと思います。秀才。

あ、あと、いわゆるポスト・ロック系には 「曲の始まり方」 に、
長い無音状態から、ゆ~~っくりと音がフェイド・インして立ち上がってくるという、
ひとつのパターンがありますね。
これもオンエアする際は、前述と同じ理由によりズバっと切ります(笑) 残念でした!

という訳で、エモ/ポップ・パンクの曲の終わり方。
もっと研究してみた方が良いと思うぞ。僕が編集作業で飽きるから!(笑)

2007/10/5

●【棺桶アルバム②】 RON SEXSMITH / RON SEXSMITH

> ROCK と XX, 音楽雑談 — サイトウD @ 12:34:35

Ron Sexsmith
★ RON SEXSMITH / RON SEXSMITH (1996年8月リリース)
棺桶アルバム・シリーズ第二段は、
カナダ出身のシンガー・ソングライター (以下SSW)、RON SEXSMITH。
こちらもリピート率の極めて高い、生涯の名盤です。

96年当時、BECK の 『Odeley』 がリリースされた前後。もの凄い微妙なSSWブームがありました。マジでビミョーなんですけど(笑) 新人SSWの国内盤リリースが相次いだ時が、一時だけあったんです。

そんな中、完璧に一歩抜きん出た評価を得ていたのが、
彼、ロン・セクスミスのメジャー・デビュー・アルバム 『ロン・セクスミス』 (通算2枚目)。
かのエルヴィス・コステロが 「一生聴き続けるアルバム」 的なコメントを残したという触れ込み付きでした。
洋楽雑誌のレヴューでは軒並み高評価を獲得。
点数を付ける雑誌においては、何と、ほとんどで満点が付けられていたという記憶があります。

それらを読んで、思わずアルバムを購入した僕。聴いて一発でノック・ダウンでしたね。
ロンはフォーク・シンガーなので、当時、メタル → オルタナ → メロコア と嗜好が変遷していた僕には一見すると合わないように感じますが、 ERIC CLAPTON のアンプラグドが好きだった事もあり (ブルースだけど)、実にスムーズに耳へと入ってきました。
馴染みの良い優しいメロディー。ヴィヴラートの利いた個性的な深みのある声。そして、市井の人々を描いた物語性の高い泣ける歌詞。聴いていると、思わず笑顔がこぼれそうな愛しさと、胸をグッと締め付けられるような切なさと、希望が溢れるような心強さ (← ん? アレ?) が同時に沸き起こるような、本当に素敵なアルバムです。

特に、一曲目 「Secret Heart」。最高のメロディーは勿論のこと、
「君の秘めた気持ちを、勇気を出して打ち明けてしまおう」 と呼びかける
恋する男の想いを唄ったこの曲の歌詞は多くの共感を呼び、ロンの代表曲とされています。

前述のコステロ同様、ミュージシャン内での評価も非常に高く、
後のアルバムでは、COLDPLAY のクリス・マーティンがゲスト参加していたりもします。

また、彼が素晴らしいのは、以後のアルバムがいずれも名盤で、当たり外れの一切ない点。
「変化がない」 と言ったらそれまでですが、クオリティに揺ぎが無いのは、まさしく天賦の才能。
ロンの良き友人、ドン・カーと結成したデュオ 「SEXSMITH & KERR」 のアルバムも、
同様に棺桶行きが決定してます。
Destination Unknown

そんな訳で、高校時代から好きだったロン・セクスミスですが、
「コレは本気で好きかも♪ LOVE!」 と自分で気付いたのは、大学時代。
そこから他にもフォークを聴き出し、BOB DYLAN や LENARD COHEN はもちろん、
現代の SSW から 輸入盤でしか手に入らない60~70’s のアーティストまで、
色々とフォーク系 SSW の音源を漁り始める事になったのでした。
当時はパソコンを持っていなかったし、情報も少ないので、少~しずつですけども ・・・。
そしてその趣味は、今でもまだまだ継続しています。

僕、もしも仕事に関係なく自分の趣味だけを追求する事になったら、
ほぼ、フォーク/カントリーしか聴かない気がしています。
それもこれも、元はと言えば、ロン・セクスミスのせい。

上京して以来、来日公演が行われたら、絶対に欠かさず足を運んでいます。
毎回毎回、これがまた本当に優しくて良い人で ・・・。
また来てくれないかなー。月一くらいで聴きたい、僕のフェイヴァリット・アーティストです。

タイム・ビーイング
★ 最新アルバム 『Time Being』